僕は家政婦だから家の棚を掃除している。ここは僕の部屋。亡くなった伯父の蔵書と地球儀、ミロのヴィーナスのミニチュア、箱根で買った組木細工など、過去に存在したものが僕の持つ本、生活用品と入り混じって積み重ねられている。部屋は薄暗く、ぴったり閉じたブラインドの隙間から漏れる光だけがあり、それなのに空気中にホコリを舞うのがよく見えるくらい、視界の減衰が遅い、新しい眼鏡をかけた時のよう。

ふと、目の前に緑色、烏色、薄いオレンジのかたまりが現れる。 天井まである棚の茶色を背に、生きているはずのない海の生物が、ぶよぶよした膜につつまれて、薄く光っている。 魚が二匹と、エビ、クラゲ。どこか見覚えのある外見をした生物たちだ。

視界の左上に一等まぶしい塊が浮かぶ。タツノオトシゴ。こいつら、この部屋の絨毯に描かれている生物だ。 現実には僕の部屋にカーペットなんて無いしこんな生物に覚えはないが、とにかくそういう実感がある。

絨毯から目を離すと彼らは消えていた。

◆ ◆ ◆

書棚にある百科事典から以下の情報を得た。

  • 夏の日陰で発生する
  • 白くて蒸発する光で絵が焼けるとき、絵の中の生物が浮かび上がる
  • 炎昼は夏の季語

それはとても嬉しい情景なので、なんとかしてまた見たい、と試行錯誤をする。 外をより暑い天気にしてみたり、ブラインドの角度を変えたりしてみるも、なかなか上手く行かない。 夏休みが終わり、諦めて会社へ向かう。

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本当の僕のオフィスは7Fだけど夢では20Fくらいで、窓から見える風景は高く、あと他のビルとの間隔が常に揺れ動いていて、遠くには津波が見える。今日は風が強い。 同僚に方法を聞いてまわるが、だれもまだ絨毯の現象に出くわしたことが無いという。

喉が痛くて薬がほしくなる。うちの会社に給湯室はないが、今回は給湯室に薬箱があるというので取りに行く。 箱はいつも使っている無色プラスチックの、上下2層にわかれていて、だいたい上の層にロキソニンが入っているその場所に、分厚く折りたたまれた手紙が挟まっている。 それは僕にあてた手紙だった。知らない誰かが、現象をもう一度みるためのアドバイスを書いてくれたのだった!

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そこで目がさめた。

タツノオトシゴを見る方法はもう忘れてしまって、わからない。

2016-09-04: 琵琶湖

琵琶湖に行った。

経緯

前日梅田に行ったので、日曜は近場でうろうろしようと思っていた。 ところが、外に出てみるとあまりにも快晴である。 予定を変更し、どこか遠出することにした。

コード書いたりアイロンがけに熱中したりしてたので、出発した時点で既に14時を回っていた。 自転車で行きたいとこリストのトップは奈良だったが、これから行くには厳しい。 夜までに京都に帰ってきて無印にいく必要がある。 靴に穴が空いたので、同じ靴をもう一足買わなければならないのだ。

Google Mapsで適当に調べると、なんと琵琶湖まで10キロちょっとで行けることがわかった。 車なら一時間弱。 トンネルとか山道とかあるだろうけど、とりあえず行けるとこまで行ってみよう、ということで、琵琶湖に向けて出発した。

東山 -> 山科

東山五条からほんの数分で、完全に「山」という景色になることにびっくり。 家から十数分で気軽に山にいけるなんて……

心霊スポット

「これほんとに琵琶湖いけんの?」と心配になってググったら「自転車はやめておけ」「心霊スポットがあるぞい」という情報があってビビる。 こわいので引き返すことにしたんだけど、脇道にそれた時にチラと見えた心霊スポットがあまりにも良すぎて、やっぱり進むことにした。

これツイートした瞬間に頭上の明かりが切れた。すごい。 心霊スポットってあまり行くことないけど、フィードバックが豊富でサービス精神があるなあ。

抜けると涼しい山道。

山科 -> 琵琶湖

山のむこうにも街があるなんて!と当然のことに驚いた。 いつも住んでいる京都とは全く趣の違う、山の圧迫感のある風景。

リサイクルショップ、神仏が激安で売っていて良い。

琵琶湖

15:50くらいに到着。結構迷いながら来たのに、本当に近いんだな。

広い!くさい!のどか!

鳩かわいい

鴨かわいい

帰り道

帰宅

  • このあと買い物→会社行く、というつもりでMacBook背負ってたんだけど、腰の筋肉にダメージが来た

    • 結局シャワー浴びるため一度帰ったのでMacBook無駄だった 😇
  • 一時間ちょいで琵琶湖に行けることがわかって便利

    • 一番軽いギアでくるくる回せば意外といける
    • 琵琶湖一周したいなあ