弱ると金縛りにあう

連日飲みで疲れたのと、苦手な発表フェーズに入って開発ができず、今日は発表前日だというのに頭が回らなかった。昼食を摂ったら胃が気持ち悪くなってしまって、昼休みに畳の間で仮眠を取ることにした。

 
ビーズクッションに埋れてPerlクックブックを眺めていると、脳内の無意識な妄想が意識を侵害してきた。最初はよくわからないノイズが聴こえていたけど、だんだん大きくなって、目を閉じるとディズニーアニメ調の映像が流れてきた。
 
凄く眠い時や疲れが溜まっている時、全く意思と関係ないイメージとか幻聴が聞こえてきて、それを楽しんでいるとあるポイントで身体と意識との接続を乗っ取られてしまうことがある。結構不快でここ2年くらい悩まされていたんだけど、それがいわゆる金縛りであることに最近気付いた。
 

普段は幻聴だけの時が多いけど、今日は夢も見ていた。金縛りにあうと身体が動かせなくなって恐怖を感じるので、夢をみている時は大抵金縛りを機に怖い夢に変わる。今日はディズニー調のアニメだった。私は子供の頃ディズニーが苦手で、あの不自然な動きとか、馴染みの無い造形が不気味だと思っていて、そのせいか金縛り前から少し嫌な感じだった。ディズニーアニメの誇張された表現が更に誇張され、毒々しい彩色のサーカステントがあって、早回しのような動作でキャラクターがかいわしていて、少しするとカメラがズームアウトして斜め上空からの視点になり、郊外の山の上、木の枝に座って街を眺めている兄妹をバックにタイトルが現れた。オープニングだったらしい。ディズニーアニメだから、山の上からサーカステントへ移動するには飛び降りるのが一番手っ取り早くて、兄妹は楽しそうに木の枝から思い切りジャンプした。この辺りで身体が乗っ取られている事に気づいていて焦っていたので、夢は不気味な方向に向かうだろうと見当がついていた。飛び降りた山が思いのほか高い、「思いのほか高い」と気づくと、急に背景が切り替わって、断崖絶壁から海に向かって飛び降りている事になった。落下地点は岩が出ていて、兄妹は死んでしまった。中々グロい映像が見えてたけど、私は身体の主導権を取り戻すのに必死でアニメなんて気にしていられなかった。アニメは構わず続いていて、またオープニングタイトルに戻ったかと思うとすぐに兄妹が今度は谷底へ飛び降り死んでしまった。本人達は楽しんでいるようで、それ以降は様々な場所から飛び降り自殺をし、オープニングタイトル⇆飛び降りを繰り返していた。

 

体感で三分ほど経過し、やっと目覚めるのに成功した。この金縛りは脳の感覚に関する部位だけが眠ってしまっている状態だと考えている。幻聴が主の時は金縛り状態になると同時にものすごい轟音のノイズに変わる。解決には身体のどこか、主に腕などへ動作要求を送り続けて運良く身体が反応してくれるのを待つ事になるので結構しんどい。今のところ毎回起きることに成功しているけど、いつか完全に身体から見放され、目覚められなくなる事が怖い。